
冬の温め養生。中医学で考えるお酒の楽しみ方。
冬の温め養生。中医学で考えるお酒の楽しみ方。
冬は気温が下がり、体がこわばりやすい季節。同時に、冷えによって胃腸の動きがゆるやかになり、食後に重さを感じたり、温かいものが欲しくなったりする機会が多くなります。中医学では、こうした季節の変化には「内側から温める」や「香りでめぐりを整える」「体を適度に動かす」ことで、日々を快適に過ごせると考えます。
さらに、冬は一年の中でもお酒を楽しむシーンが増える時期。寒い季節だからこそ、お酒と上手に付き合うための養生があります。今回は、中医学の視点からお酒の楽しみ方についてご紹介をします。
中医学で考える冬とは
中医学では、冬は「閉蔵(へいぞう)」の季節と考えます。「閉蔵」とは、外へ発散する力を控え、エネルギーを体の内側に蓄えるという考え方です。冬は陽気(あたためる力)が消耗しやすいため、無理に動きすぎたり、汗をかきすぎたりすると体の負担になりますそのため冬は、体を冷やさない、早めの休息を心がける、静かに養生することが大切だと考えています。冬を快適に過ごすためには身体の負担をできるだけ少なくすることがとても大切です。
中医学で考える「温」の食材と香りとの関係
中医学で考える「温」の食材は、体を内側からやさしく温め、寒さで滞りがちなめぐりをサポートすると考えています。これらの食材をお湯に入れることで、さらに温かみのある香りを感じることができます。
● 生姜(しょうが)
すっきりとした辛みの奥に、体をふわっと包むような温かさを感じる香りです。冬の料理や飲み物に欠かせない存在です。
● シナモン
甘く濃厚な香りを持つスパイスで、ホットドリンクやデザートにもよく使われます。寒い季節にぴったりの心と体をほっとさせる香りです。
● 陳皮(ちんぴ)
みかんの皮を乾燥させたものです。やさしい柑橘の香りが特徴で、和の食卓にもよくなじみます。爽やかさと温かみのある冬の養生にぴったりの食材です。
香りを楽しむ冬のハーブリキュール
夜は、ゆったりと過ごす時間です。 お酒を楽しむシーンでは、ハーブやスパイスを使ったリキュールがよく選ばれています。
● スパイス系(生姜・シナモンなど)
生姜やシナモンのスパイス感は、冷たい空気の中でふわっと広がる香りが特徴。これらを添えると普段の食事に変化をつけることができます。鍋物やスープのあとに楽しむと、冬らしい食事を味わえます。
● 柑橘系(陳皮・レモンなど)
陳皮やレモンは、すっきりとした香りで冬の重めの料理とも相性が良いです。食後の時間に軽やかな気分を添えてくれます。柑橘特有のやさしい香りは、夜のリラックスタイムにもぴったり。気持ちを切り替えたいときにも選ばれやすい風味です。
● 和の素材系(黒豆・棗など)
黒豆や棗は、和の食文化にもとても馴染みのある素材。香りや味わいが柔らかく、ゆっくりと味わうことができます。落ち着いた雰囲気の夜や、読書のおともにも向いています。
冬の養生としての楽しみ方
夜は気や血のめぐりもゆるやかになる時間帯です。中医学ではこの静かな時間を整えることで、翌日の調子を整えると考えます。冬の夜を心地よく過ごすための養生を紹介します。
● 温かい食事を中心に
冬の食卓は、体を内側から温めるだけでなく、心まで落ち着かせてくれる特別な時間です。スープや煮込み料理、蒸し料理など、ゆっくり火を入れる料理は素材の甘みを引き出し、冬らしい満足感を生みます。また、生姜やシナモン、陳皮などの香りをひとつまみ添えると、湯気とともにふわっと香りが立ち上がり、食卓が一段と豊かになります。こうした小さな工夫が、冬の食事を心地よくしてくれます。
● 夜はゆっくり香りを楽しむ
夜は照明を少し落として、静かな空気の中で香りを意識するのも夜ならではの楽しみです。香りのある飲みものは、温度の変化とともに風味が変わっていきます。少しずつ口に含むと、気持ちがふっと和らぎます。また、カップを両手で包みながら香りを深く吸い込むだけで、温かい気持ちになれます。
● リキュールと相性の良いおつまみを摂る
香りのあるスパイスを使った飲みものには、噛むほどに味が広がるおつまみがよく合います。
"チーズやナッツ ・ドライフルーツ ・黒豆・くるみ・棗"
これらのおつまみは、香りと甘み・コクが広がり、飲みものの風味と重なり合っています。
スパイス系のリキュールにはナッツの香ばしさを、柑橘系にはドライフルーツの酸味や黒豆や棗の甘みを合わせると、冬らしい味わいが楽しめます。
少量でも満足感を得られるのでゆっくりしたい冬の夜にぴったりです。香りと味を重ねながら、季節を感じる時間が生まれます。
まとめ
冬は香りとともに、ゆっくり過ごすが大切
冬は、体の内側を温めることを大切にしたい季節。スープや蒸し料理などのやさしい食事、落ち着いた照明の中で楽しむ香りのある飲みもの、素材の味をゆっくり感じるおつまみは、毎日の生活を豊かにしてくれます。
中医学で大切にされてきた季節に寄り添う過ごし方を取り入れながら、今年の冬は、自分のペースで静かに味わう夜を楽しんでみてはいかがでしょうか。
